英語の成績を上げたいと思ったとき、最初に手を伸ばすのが英単語帳という保護者の方も多いのではないでしょうか。しかし書店に並ぶ単語帳の種類は非常に多く、「どれを選べばいいかわからない」という声はよく聞かれます。実は、単語帳選びで最も大切なのは「どれが人気か」ではなく「お子さんの目標とレベルに合っているか」という点です。今回は高校生のための英単語帳の選び方と、目的別のおすすめポイントを丁寧にお伝えします。
英単語帳はなぜ重要なのか
英語の学習において、語彙力は読解・リスニング・ライティングすべての土台になります。どれだけ文法を理解していても、単語の意味がわからなければ文章を読むことはできません。
文部科学省の学習指導要領(2022年度以降の高校英語)では、高校卒業時に習得すべき語彙数として約4,000〜5,000語程度が示されています(出典:文部科学省『高等学校学習指導要領』https://www.mext.go.jp)。中学校で学ぶ約2,500語に加え、高校では新たに2,000語以上を習得する必要があるわけです。
つまり、教科書だけでは語彙の定着に限界があり、専用の単語帳で体系的に覚えていく学習が重要だといえます。単語帳は「補助教材」ではなく、高校英語の中心的な学習ツールのひとつと考えるとよいでしょう。
英単語帳の種類と選び方の基準
市販の英単語帳は大きく分けて3種類あります。
1つ目は「共通テスト対応型」です。大学入学共通テストで頻出する語彙を中心に収録しており、難関大を目指さない場合や基礎固めをしたい場合に向いています。収録語数は1,800〜2,000語程度のものが多く、高校2年生から取り組み始めるのに適しています。
2つ目は「大学受験全般対応型」です。難関大を含むさまざまな入試レベルに対応した語彙を幅広く収録しており、2,000〜2,500語程度のものが多いです。受験英語の「スタンダード」として広く使われているタイプです。
3つ目は「難関大・上級者向け」です。早稲田・慶應・東京大などの難関大入試や、英検準1級以上を目指す場合に使われます。収録語数が多く難度も高いため、基礎的な単語帳を一冊仕上げてから取り組むのが一般的な傾向です。
選び方の基準としては、まず「志望校のレベル」と「現在の英語力」を確認することが重要です。難しすぎる単語帳を選ぶと挫折しやすく、逆に簡単すぎると受験本番に対応できないという問題が起こりやすくなります。
目的別おすすめ単語帳の特徴
ここでは、よく使われている英単語帳のシリーズをタイプ別に紹介します。
「共通テスト・基礎固め向け」としては、旺文社が出版する「ターゲット1400」や「ターゲット1200」がよく知られています。収録語数が程よく、例文もシンプルで覚えやすい構成です。英語が苦手なお子さんや、基礎から丁寧に積み上げたい場合にも取り組みやすいといわれています。
「大学受験のスタンダード向け」としては、旺文社「ターゲット1900」やZ会「速読英単語(必修編)」などがよく利用されています。「ターゲット1900」は収録語数・出題頻度のバランスがよく、多くの高校や塾で採用実績があります。「速読英単語」は長文の中で単語を覚えるスタイルで、読解力と語彙力を同時に伸ばしたい場合に選ばれる傾向があります。
「難関大・上級者向け」では、Z会「速読英単語(上級編)」や河合出版「英単語Lexico」などが使われています。これらは語彙の深さと量の両面で高い水準を求められる教材です。河合塾の公式情報(https://www.kawai-juku.ac.jp)でも、難関大対策には段階的な語彙強化の重要性が紹介されており、基礎から上級へと段階的にステップアップする学習法が推奨されています。
単語帳を効果的に使うコツ
良い単語帳を選んでも、使い方を間違えると効果が半減してしまいます。ここでは学習効果を高めるポイントをお伝えします。
「1冊を徹底的に繰り返す」ことが最も大切です。途中で別の単語帳に切り替えたり、複数冊を同時進行したりすると、記憶の定着が分散してしまいます。まず1冊を3〜5周することを目標にするのが一般的な傾向です。
次に「1日の学習量を決める」ことが効果的です。たとえば「1日50語を確認し、そのうち曖昧なものを重点的に復習する」という形で習慣化すると、継続しやすくなります。スタディサプリのような映像授業サービスでも、単語学習は毎日の短時間学習の継続が基本とされています(出典:スタディサプリ公式サイト https://studysapuri.jp)。
また「音声を活用する」ことも効果的です。多くの単語帳には音声CDやアプリが付属しており、発音を確認しながら覚えることで、リスニング対策にもつながります。大学入学共通テストではリスニングの配点が100点(リーディングと同配点)となっており、音声を使った学習は受験対策としても有効です(出典:大学入試センター https://www.dnc.ac.jp)。
「赤シートで隠して確認するだけ」では記憶の定着が浅くなりやすいという傾向もあります。意味を思い出した後に「例文を音読する」「自分で使う場面を想像する」などのアウトプット学習を組み合わせると、より深く定着するといわれています。
まとめ
英単語帳は、目標・レベル・学習スタイルに合ったものを選ぶことが最も大切です。人気ランキングではなく「志望校のレベル」と「今の英語力」を出発点に選ぶようにしましょう。基礎固めから始めたい場合は「ターゲット1400」など収録語数が少なめのものを、難関大を目指す場合は段階的にレベルを上げていくのが一般的な傾向です。
どの単語帳を選んだとしても、1冊を繰り返し完璧に仕上げることが語彙力アップへの近道です。まず書店でいくつかの単語帳を手に取り、お子さんが「見やすい」「続けられそう」と感じるものを選ぶところから始めてみてはいかがでしょうか。英単語の積み上げは、英語の成績全体を底上げする土台になります。毎日少しずつの積み重ねが、入試本番での大きな力につながっていくでしょう。
https://www.mext.go.jp
https://www.dnc.ac.jp
https://studysapuri.jp
https://www.kawai-juku.ac.jp
■ 参考情報
【プロ講師個別指導塾の合格GET】
https://gokakuget.com/
