勉強動画で集中が続かない原因と改善策

勉強動画で集中が続かない原因と改善策

動画で勉強を始めたのに、気づけばスマホを触っていた——そんな経験はありませんか。今の中高生にとって、動画学習は当たり前の勉強手段になっています。スタディサプリのような映像授業サービスや、YouTubeの解説動画を活用している方も多いことでしょう。しかしその一方で、「動画学習を始めても集中が続かない」「結局ぼんやり見ているだけになってしまう」という悩みが後を絶ちません。なぜこのような問題が起きるのか、そしてどうすれば改善できるのかを、一緒に考えてみましょう。

目次

そもそも、なぜ動画学習では集中が続かないのか

動画学習が「続かない」最大の原因は、「受け身になりやすい」という動画メディアの特性にあります。

紙のテキストで勉強する場合、わからない部分にぶつかれば立ち止まり、手を動かして考えるしかありません。ところが動画は、理解していてもしていなくても、再生ボタンを押している限り映像が流れ続けます。つまり、「見ている」だけで「わかった気分」になってしまいやすい構造になっているのです。

さらに、動画を見るデバイスがスマートフォンやタブレットであることも問題を複雑にしています。勉強で使うアプリのすぐ隣に、SNSやゲームが並んでいる状態です。通知が来るたびに意識が分散し、集中が途切れてしまうのは自然なことだといえます。

スタディサプリの公式情報(https://studysapuri.jp)によると、同サービスは「いつでもどこでも学べる」という利便性を強みとして打ち出しています。この「いつでもどこでも」という柔軟さは使い方によっては大きなメリットですが、裏を返せば「始めやすいかわりにやめやすい」環境でもあります。場所や時間が固定されていないと、勉強の「スイッチ」を入れにくくなるという側面もあります。

「続かない」パターンは大きく3つに分けられます

保護者の方やお子さんが動画学習でつまずく場合、原因はおおむね次の3つのパターンに当てはまることが多いです。

1つ目は「目標なしに再生しているパターン」です。「とりあえず英語の動画でも見よう」という状態では、何を学ぶべきかが曖昧なため、集中するための軸がありません。目標が不明確だと、少しの刺激で気が散りやすくなる傾向があります。

2つ目は「動画の長さが合っていないパターン」です。人間の集中力が続く時間には限界があります。一般的な研究では、連続して深く集中できる時間は15〜25分程度とされることが多く、これを超えると注意力が低下しやすいといわれています。1本60分以上ある授業動画を一気に見ようとすれば、途中でぼんやりしてしまうのはやむを得ないことです。

3つ目は「環境が整っていないパターン」です。スマートフォンで動画を見ながら机に座っているだけでは、他の誘惑と常に隣り合わせです。通知をオフにしていない、勉強専用のスペースを確保していないなどの状態では、集中の継続は難しいといえます。

効果がある改善策——まず環境から整えましょう

「気合いで集中しよう」と思っても、環境が整っていなければ長くは続きません。集中できる状態をつくるには、まず「集中を妨げる要素を物理的に取り除く」ことが重要です。

具体的に取り組みやすいのは以下の方法です。

  1. スマートフォンは別室または裏向きに置く

動画学習専用のタブレットやPCを使えるなら理想的ですが、難しければスマートフォンを手の届かない場所に移すだけでも効果があります。視界に入らないだけで、SNSへの誘惑はかなり減りやすくなります。

  1. 通知はすべてオフにする

勉強中の通知は集中を妨げる大きな原因になります。「少しだけ確認する」つもりがそのまま10分、20分と時間を使ってしまうケースは珍しくありません。勉強を始める前に通知を一括でオフにする習慣をつけることをお勧めします。

  1. 視聴時間を「25分+5分休憩」に区切る

いわゆる「ポモドーロ・テクニック」と呼ばれる学習法です。25分集中して5分休む、というサイクルを繰り返すことで、集中と休息のリズムをつくりやすくなります。長い動画は分割して視聴することをお勧めします。

「見るだけ」から脱却する——能動的な学習に切り替える方法

環境を整えても集中が続かない場合、問題は「学習の姿勢」にある可能性が高いといえます。動画学習で成果を出している生徒に共通するのは、「見ながら手を動かしている」という点です。

具体的な方法として、ノートに書きながら視聴することをお勧めします。動画を一時停止しながら内容をメモし、「自分の言葉でまとめ直す」という作業を加えるだけで、理解の深さが大きく変わってくることがあります。動画を「インプット専用のツール」として割り切り、視聴後に問題演習や自己テストをセットにする習慣も非常に効果的です。

また、NHK高校講座(https://www.nhk.or.jp/kokokoza/)のような公共放送の映像教材は、各コンテンツが15〜20分程度にまとめられており、集中力の持続という点で扱いやすい設計になっています。長時間の授業動画に慣れていない段階では、このように短めのコンテンツから始めることも一つの選択肢です。

文部科学省は教育環境に関するデータを継続的に公表しており、文部科学省が公開している情報(文部科学省公式サイト https://www.mext.go.jp)の中でも、自宅での学習環境の充実が学習時間と関連しているという傾向が示されたデータが報告されています。「どこで・どのように学ぶか」という環境の質が、学習の成果に影響しやすいといえるでしょう。

夏休み前の今こそ、動画学習のルールを見直す絶好のタイミングです

2026年6月は、多くの中高生にとって中間テストが終わり、夏期講習に向けた準備を始める時期です。夏休みに入ると、授業がなくなる分、自主的な学習時間が大幅に増えます。動画学習を取り入れている場合、この時期に「自分に合ったルール」をしっかり設定しておかないと、夏休み中にだらだらと動画を流し続けるだけで終わってしまうリスクがあります。

今からできる見直しのポイントは次の3点です。

  1. 1日に視聴する動画の本数・時間をあらかじめ決める

「今日は英語を2本、数学を1本」というように具体的に決めることで、目標が明確になります。

  1. 動画視聴と問題演習の比率を「1:1」に近づける

インプットだけでは学力は伸びにくいといわれています。見たら解く、というセットを習慣にしていきましょう。

  1. 週に一度、「どれだけ理解できたか」を振り返る

問題を解いてみる、誰かに説明してみるなど、アウトプットを通じて定着度を確認することをお勧めします。

まとめ

動画学習で集中が続かない原因の多くは、「受け身の視聴スタイル」と「環境の未整備」にあります。気合いで何とかしようとしても限界がありますが、環境を整え、学習のルールを決めるだけで状況が大きく改善することがあります。夏休みまで残り約1ヶ月となった今、動画学習の使い方を一度見直してみることをお勧めします。お子さんが「見ているだけ」の状態から脱却できるよう、保護者の方もぜひ一緒に学習ルールを考えてみてください。手を動かしながら学ぶ習慣が身につくことで、動画学習はより強力な学習ツールになる可能性があります。

https://www.mext.go.jp
https://www.nhk.or.jp/kokokoza/
https://studysapuri.jp

■ 参考情報
【プロ講師個別指導塾の合格GET】
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