「うちの子が交換留学に行きたいと言い出したけれど、いったいいくらかかるのだろう」と不安を感じている保護者の方は、少なくないのではないでしょうか。憧れだけでは動けない、でも夢を応援したい。そんな複雑な気持ちを抱えたまま、なかなか情報収集が進まないケースも多いといわれています。この記事では、高校の交換留学にかかる費用の目安と、費用を抑えるための制度について整理していきます。
交換留学とは何か、まず仕組みから確認しましょう
交換留学とは、学校や民間団体・国際機関が仲介となり、一定期間を海外の家庭にホームステイしながら現地の学校に通うプログラムのことです。語学研修や短期旅行とは異なり、現地の学校生活に本格的に参加する点が大きな特徴といえます。
期間はプログラムによって異なりますが、一般的に1か月未満の短期から、1学期・半年・1年単位の長期まで幅広い選択肢があるとされています。長期の交換留学では、受け入れ先の国の学校に正式に籍を置き、現地の生徒と同じカリキュラムで学ぶことになります。
プログラムの仲介機関は大きく分けると、文部科学省が認定・支援する公的な枠組みと、民間の留学エージェントが提供するものに分かれます。公的な枠組みの代表例としては、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)や、高校生を対象にした国際交流プログラムが挙げられます。民間の場合はYFU(Youth For Understanding)やAFS(American Field Service)などの非営利団体のほか、営利の留学エージェントも多数存在しています。
どの機関を通じて参加するかによって、費用の総額や内訳が大きく変わってくることを、まず知っておくことが大切です。
交換留学にかかる費用の目安を知っておきましょう
高校生の交換留学にかかる費用は、渡航先・期間・プログラムの種類によって大きく異なりますが、一般的に以下のような費目が発生するとされています。
まず「参加費・プログラム費」は、仲介機関に支払う手数料や運営費に当たります。民間エージェントを利用した1年間の交換留学では、この費用だけで数十万円から100万円を超えるケースもあるといわれています。
次に「航空券代」は渡航先や購入時期によって変わりますが、欧米向けの往復では10万円〜30万円程度が目安とされることが多いようです。
「滞在費・生活費」については、ホームステイ先では多くの場合、食費・宿泊費が滞在先の家庭との取り決めに含まれているケースが一般的です。ただし、お小遣いや日用品・交通費などは別途必要になることがほとんどです。
「保険料」は海外旅行保険・留学保険として1年間で数万円から10万円以上になる場合があります。プログラムによっては保険が参加費に含まれていることもあるため、内訳をしっかり確認することをお勧めします。
これらを合計すると、1年間の交換留学全体では100万〜250万円程度の費用がかかるという情報が複数の留学支援団体のサイト上で示されており、渡航先によってはさらに高くなることもあるとされています。独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)のウェブサイト(https://www.jasso.go.jp/)でも、留学に関わる費用や奨学金の概要が案内されていますので、具体的な数字の確認にあわせてご参照ください。一方、後述する奨学金や補助制度を活用すれば、自己負担を大幅に抑えることも可能です。
奨学金・補助制度を活用することで負担を軽くできます
費用面の不安を抱える保護者の方にとって、心強い選択肢が「奨学金・補助制度」です。文部科学省では、高校生の国際交流を推進するための各種事業を実施しており、費用の一部または全額が支援されるプログラムも存在しています。
たとえば、文部科学省が推進する「トビタテ!留学JAPAN」は高校生を対象にした官民協働の奨学金プログラムとして知られており、2024年度までの累計派遣人数は1万人を超えているとされています(出典:文部科学省ウェブサイト https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/index.htm、2026年5月参照)。留学費用の一部支援を受けながら海外経験を積む生徒が年々増えている傾向があり、今後も継続的に募集が行われる見込みです。ただし採択枠には限りがあり、選考を通じた競争があることも念頭に置いておく必要があります。
また、各都道府県の教育委員会が独自の海外派遣制度を設けているケースもあります。たとえば東京都教育委員会(https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/)や大阪府教育委員会(https://www.pref.osaka.lg.jp/kyosokikaku/)などでは、公立高校生を対象にした海外留学支援の情報が公開されているため、お住まいの都道府県の教育委員会ウェブサイトを確認することをお勧めします。
さらに、AFSやYFUなどの非営利団体では、独自の奨学金制度を設けていることが多く、選考を通過すれば参加費の一部が免除されるケースもあるとされています。民間の奨学金制度は情報が分散しがちですので、まず在籍校の進路指導室に相談してみることが近道になるでしょう。
高校の単位・帰国後の学校生活への影響も確認しましょう
費用と同じくらい保護者の方が気になるのが、「留学中に高校の単位はどうなるのか」という点ではないでしょうか。
文部科学省の制度では、留学中に取得した単位を在籍校の単位として認定できる仕組みが設けられています。具体的には、学校長の認定を経ることで、留学先での学習成果を帰国後の学年進行に反映させることが可能とされています(出典:文部科学省 初等中等教育ウェブサイト https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/index.htm、2026年5月参照)。
ただし、単位認定の対応は各高校によって異なり、留学を積極的に支援している学校とそうでない学校では状況が大きく違います。長期留学を検討している場合は、出発前に必ず在籍校と十分な話し合いを持ち、単位・卒業要件・帰国後の学習計画について書面で確認しておくことが重要です。
また、1年間の留学から帰国した後、大学受験に向けた学習に影響が出ることを心配する保護者の方も多いといわれています。一方で、語学力や異文化経験は大学入試における総合型選抜(AO入試)や推薦入試で評価されるケースも増えているとされており、帰国後の進路戦略を早めに考えておくことが得策といえます。
まとめ
高校の交換留学は、費用面だけ見ると決して小さな決断ではありませんが、公的な奨学金や都道府県の補助制度を上手に組み合わせることで、経済的な負担を軽くできる可能性があります。まずは文部科学省や在籍校の進路指導室、各都道府県の教育委員会に問い合わせるところから始めてみましょう。お子さんの「行きたい」という気持ちを後押しするために、保護者の方が情報を整理してあげることが、何よりの準備になるはずです。2026年夏のプログラム募集もすでに動き始めているものがありますので、今のうちに情報を集めておくことをお勧めします。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/index.htm
https://www.jasso.go.jp/
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/
https://www.pref.osaka.lg.jp/kyosokikaku/
■ 参考情報
【プロ講師個別指導塾の合格GET】
https://gokakuget.com/
