大切な入試の直前に体調を崩してしまった——そんな経験を持つ方も多いのではないでしょうか。緊張とストレスが続く受験期は、免疫力が低下しやすい時期だといわれています。「勉強に集中させたい」という思いで食事を後回しにしてしまうご家庭も少なくありませんが、実は毎日の食事こそが体調管理の基本であり、受験を乗り切る土台になります。今回は、受験期の免疫力をどのように食事で支えるか、具体的な考え方とポイントをお伝えします。
受験期に免疫力が下がりやすい理由
受験期の学生は、長時間の学習・睡眠不足・精神的なプレッシャーが重なることで、心身への負担が増加する傾向があります。こうした状態が続くと、体の防御機能である免疫系に影響が出やすくなるといわれています。
免疫力に関わる大きな要因のひとつが「腸内環境」です。腸は「第二の免疫臓器」とも呼ばれ、体全体の免疫細胞の約70パーセントが腸に集中しているとされています(免疫学の分野で広く知られている知見であり、複数の医学文献で言及されています)。ストレスが続くと腸の働きが乱れやすくなり、それが免疫力の低下につながるという連鎖が起きやすいのです。
また、勉強時間を確保するために食事を手早く済ませてしまうケースも多く見られます。栄養が偏ると体のコンディションが整いにくくなり、集中力の低下や倦怠感にもつながりかねません。「受験勉強のために食事を削る」のではなく、「受験勉強を支えるために食事を整える」という発想の転換が、保護者の方には特に重要です。
大学入試センターの公式情報(大学入試センター、2025年度試験情報ページ)によると、大学入学共通テストは令和8年度・令和9年度の試験日程が公表されています。2027年1月の共通テストに向けて準備を進めている高2・高3のお子さんにとって、今から体調管理の習慣をつけておくことは非常に重要な意味を持つといえるでしょう。
免疫力を支える栄養素と食材の考え方
免疫力の維持には、いくつかの栄養素が特に重要とされています。バランスよく取り入れることを意識することが大切です。
まず「ビタミンC」は、免疫細胞を活性化する働きがあるとされており、パプリカ・ブロッコリー・キウイ・みかんなどに豊富に含まれています。受験期のスナックとしてみかんや小分けのキウイを準備しておくだけでも、手軽に取り入れられます。
次に「ビタミンD」は、免疫調整に関わる栄養素として注目されています。鮭・さば・いわしなどの魚類や卵黄などに含まれており、朝食や夕食のおかずとして取り入れやすい食材です。受験期は屋外で過ごす時間が少なくなりがちなため、食事からの摂取を意識することが有効だといわれています。
「亜鉛」も免疫機能の維持に関わる重要なミネラルです。牡蠣・牛肉・豆腐・納豆などに含まれています。特に納豆は手軽に用意でき、腸内環境を整える食物繊維も同時に摂れるという点で、受験生の食卓に取り入れやすい食材です。
「発酵食品」も見逃せません。ヨーグルト・みそ・ぬか漬けなどは腸内の善玉菌を増やす働きがあるとされており、腸内環境を整えることで免疫力のサポートが期待できます。朝食にヨーグルトをプラスするだけでも、継続しやすい習慣になるでしょう。
受験期の食事で「やってしまいがちな落とし穴」
食事の内容と同様に、「食べ方」にも気をつけたいポイントがあります。
まず心配なのが「夜食の取りすぎ」です。夜遅くまで勉強していると、小腹が空いてカップラーメンやスナック菓子を食べてしまうケースが多く見られます。こうした食事は消化に負担がかかるうえ、良質な睡眠を妨げる要因にもなるといわれています。夜食を用意するなら、消化が良く栄養を補えるおにぎり・バナナ・ホットミルクなどを選ぶことが望ましいでしょう。
次に「朝食の欠食」も避けたい習慣です。朝食を抜くと午前中の集中力が落ちやすくなるという傾向があるほか、腸のリズムを乱す原因にもなります。忙しい朝でも食べられるよう、パン・卵・果物といったシンプルな組み合わせを準備しておくとよいでしょう。
「糖質の偏り」にも注意が必要です。勉強のエネルギー源として「甘いものをたくさん食べれば頭が働く」と思いがちですが、血糖値の急激な上下は眠気や集中力低下を招く可能性があります。糖質は適量を白米・パン・麺類などから摂り、そこにたんぱく質・野菜を組み合わせることが基本の考え方です。
保護者向けの育児・教育メディアでも、忙しい家庭での栄養バランスの取り方として「冷凍食品を活用した食事の組み立て方」が紹介されることがあります。保護者の方が毎日手作りにこだわりすぎず、使いやすい食材や冷凍食品を上手に組み合わせることも、無理なく続けるための選択肢といえるでしょう。
食事以外にも連動する「生活習慣」の整え方
食事と免疫力の関係を考えるうえで、食事だけを切り取って考えることには限界があります。免疫力は睡眠・運動・ストレス管理とも深く結びついているためです。
「睡眠」は免疫機能の回復において特に重要です。睡眠中に体の修復や免疫強化が行われるとされており、睡眠が不足すると免疫細胞の働きが低下するという傾向があります。受験期は「睡眠時間を削ってでも勉強すべき」と考えがちですが、一定の睡眠を確保することが学習効率にもプラスに働くといわれています。
「適度な体の動かし方」も有効です。長時間座りっぱなしの状態が続くと血流が悪くなりやすいため、1時間に1回程度立ち上がって軽くストレッチをするだけでも、体のコンディションを整えることに役立ちます。
「水分補給」も見落とされがちなポイントです。適切な水分が摂れていないと、粘膜が乾燥して風邪のウイルスが侵入しやすくなるとされています。温かい緑茶や白湯を机に置いておくと、水分補給と体を温める効果が期待できるでしょう。
また、文部科学省が推進する「早寝早起き朝ごはん」運動(文部科学省 公式サイト)でも、規則正しい生活習慣と朝食摂取が子どもの学力・体力に好影響をもたらすという傾向が示されています。受験生のお子さんだけでなく、家庭全体で生活リズムを整える意識を持つことが、長い受験期を健康に乗り越える力になるといえます。
まとめ
受験期の免疫力を維持するために最も大切なのは、「特別なことをする」のではなく「当たり前の食事と生活を丁寧に続ける」ことです。ビタミンC・ビタミンD・亜鉛・発酵食品を意識しながら、三食をしっかり食べる習慣を整えていきましょう。
2027年1月の共通テストに向けた準備は、学力だけでなく体調管理も含めて考えることが重要です。保護者の方にできることのひとつとして、まず今日の朝食や夕食に、紹介した食材をひとつ取り入れてみることから始めてみてはいかがでしょうか。体が整ってこそ、勉強の積み重ねが本番で力を発揮できるといえます。
https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/
https://www.mext.go.jp
■ 参考情報
【プロ講師個別指導塾の合格GET】
https://gokakuget.com/
