「試験の直前なのに、のどが痛い……」。そんな経験を持つ受験生は少なくないのではないでしょうか。頑張ってきた勉強の成果を発揮するためには、当日に体調を整えておくことが何より重要です。2027年度入試に向けて日々努力しているお子さんを持つ保護者の方にとっても、受験期の健康管理は切実な関心事といえるでしょう。今回は、受験生が風邪をひいてしまったときの対処法と、日頃からできる予防策を整理してお伝えします。
受験期に体調を崩しやすい理由
受験期は、なぜ風邪をひきやすいのでしょうか。その背景には、「睡眠不足」「精神的ストレス」「運動不足」という三つの要因が重なりやすいという事情があります。
長時間の学習が続くと、どうしても睡眠時間を削りがちになります。しかし睡眠は、免疫機能を維持するうえで欠かせない要素です。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」によると、成人・青少年において睡眠不足は免疫機能の低下と関連することが示されており、受験生の年代でも同様のリスクが指摘されています(出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」)。
また、試験に向けたプレッシャーは精神的なストレスを高め、自律神経のバランスを乱します。自律神経が乱れると体温調節がうまくいかなくなり、ウイルスに対する防御力が下がりやすくなるといわれています。さらに、勉強時間を確保するために体を動かす機会が減ると、血行が悪くなって体全体の活力が落ちてしまうこともあります。
2027年1月に実施される大学入学共通テストをはじめ、入試シーズンは冬の寒い時期と重なります。大学入試センターの試験情報(https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/)でも確認できるように、共通テストは令和9年度(2027年1月)にも1月中旬での実施が予定されており、インフルエンザや感染性胃腸炎の流行時期と見事に重なります(出典:大学入試センター 試験情報、2026年5月取得)。だからこそ、今から体調管理の習慣を身につけておくことが大切です。
風邪をひいてしまったときの基本的な対処法
万が一風邪をひいてしまっても、初動を間違えなければ回復を早めることができます。以下の点を押さえておきましょう。
「早めの休息」が最優先です。勉強が気になる気持ちはよくわかりますが、体が回復のサインを出しているときに無理をすると、症状が長引く可能性があります。発症後の最初の24〜48時間が回復の鍵になることが多いため、この時間帯はできるだけ体を休めることが賢明です。
「水分補給」も欠かせません。風邪のときは発熱や発汗によって体内の水分が失われやすくなります。経口補水液やスポーツドリンク、白湯などを少量ずつこまめに摂ることを心がけてください。食欲がないときでも、水分だけは意識的に補う必要があります。
「市販薬の使い方」についても確認しておきましょう。総合感冒薬は複数の症状に対応していますが、眠気を引き起こす成分が含まれているものもあります。試験が近い時期に服用する場合は、薬剤師に相談したうえで、眠気の少ないタイプを選ぶと安心です。
そして最も重要なのが「早めの医療機関受診」です。のどの痛みが強い、38度以上の高熱が続く、頭痛や関節痛が激しいといった症状がある場合は、ただの風邪ではなくインフルエンザや他の感染症の可能性があります。インフルエンザは抗ウイルス薬を早期に使用することで症状の期間を短縮できるため、症状が出たら速やかに受診することをおすすめします。
試験当日に体調不良だった場合の対応
「どれだけ気をつけていても本番当日に体調が万全でなかった」というケースも起こりえます。そのときのために、事前に知っておきたいことがあります。
まず、多くの大学入試では「追試験」や「特別措置」の制度が設けられています。大学入学共通テストでは、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などのやむを得ない事情による追試験の受験が認められています(出典:大学入試センター 試験情報、2026年5月取得)。各大学の個別試験についても、追試験の有無や申請方法が募集要項に記載されていることがありますので、志望校の情報をあらかじめ確認しておくことをおすすめします。
当日に熱がある場合は、解熱剤を使って試験を受けることも選択肢の一つですが、薬を服用するタイミングや量については、前日までに医師に相談しておくと安心です。「当日に初めて服用する薬」は体への影響が読みにくいため、できれば事前に試しておくことが望ましいといえます。
また、試験会場によってはマスク着用のルールが設けられていることもあります。体調不良時のマスク着用は周囲への配慮にもなりますので、予備のマスクを複数枚持参する習慣をつけておくとよいでしょう。
今から始める風邪予防の習慣
体調管理は「ひいてから対処する」よりも「ひかないための習慣」が本質です。2027年度入試を見据えると、今(2026年5月)から健康管理を意識した生活リズムを確立しておくことが、長期的に見ても大きなアドバンテージになります。
「睡眠の確保」は学習効果にも直結します。睡眠中に記憶が整理・定着されることは多くの研究で示されており、睡眠を削って勉強時間を増やすことが必ずしも効率的とはいえません。高校2年生・3年生の受験生であれば、まずは7〜8時間の睡眠を目安にしてみてください。
「食事のバランス」も免疫力維持のカギです。ビタミンCを多く含む野菜や果物、タンパク質を含む肉・魚・卵・豆腐などを偏りなく摂ることで、体の防御機能を支えることができます。「勉強が忙しくて食事がおろそかになりがち」という場合でも、朝食だけはしっかり摂る習慣を守るようにしましょう。
「適度な運動」も有効です。ハードな運動でなくても、1日15〜20分程度のウォーキングや軽いストレッチが血行を促進し、自律神経のバランスを整える助けになります。気分転換にもなるため、勉強の合間に取り入れてみてください。
「手洗い・うがい・換気」の基本も忘れないでください。特に外出後の手洗いは、感染症予防の観点から最も効果的なセルフケアのひとつとされています。
まとめ
受験期に体調を崩すことは、誰にでも起こりうることです。大切なのは「なってしまったときの対処」と「なる前の予防」の両方を知っておくことではないでしょうか。2027年1月の大学入学共通テストをはじめとする入試シーズンは冬季と重なるため、今から健康管理の習慣を整えておくことが、当日の実力発揮に直結します。早めの受診、十分な睡眠と食事、そして無理をしない勇気を持つことが、受験生にとって最大の「試験対策」のひとつといえるかもしれません。保護者の方も、お子さんの体調の変化にできるだけ早く気づけるよう、日頃のコミュニケーションを大切にしてみてください。
https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/
https://www.mhlw.go.jp
■ 参考情報
【プロ講師個別指導塾の合格GET】
https://gokakuget.com/
