「うちの子、内申点が36だったんですけど、これって良いんでしょうか?」。保護者の方からこうした質問をよく耳にします。内申点という数字だけを見ても、偏差値との関係や志望校選びにどう活かせばよいかが見えにくいのが正直なところではないでしょうか。
そもそも内申点36とはどういう意味か
まず「内申点」という言葉の意味を整理しておきましょう。内申点とは、中学校での各教科の成績(5段階評価)を合計したものです。中学校では国語・数学・英語・理科・社会・音楽・美術・技術家庭・保健体育の9教科が評価対象となっています。
9教科すべての成績が5段階で評価されるため、理論上の最高点は9教科×5点=45点となります。内申点36というのは、この45点満点中36点を獲得しているという状態です。
パーセンテージで考えると、36÷45=約80%の達成率になります。全教科の平均が4点ちょうど、つまり「おおむね良くできる」水準に達している状態といえます。これは決して低い数字ではなく、中学生全体の中でも上位層に位置する傾向があるといえるでしょう。
ただし、ここで注意が必要なのは、内申点の計算方法や配点の扱いが都道府県によって異なるという点です。文部科学省の初等中等教育に関する情報(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/index.htm)でも示されているとおり、高校入試の制度設計は各都道府県の教育委員会に委ねられており、内申点の活用方法も地域によって大きく違います。
内申点36は偏差値に換算するとどのくらいか
「偏差値」とは、テストの点数が集団の中でどの位置にあるかを示す数値です。平均が偏差値50となり、上位16%程度が偏差値60以上、上位2〜3%程度が偏差値70以上というのが基本的な分布の目安となっています。
内申点36(45点満点)を偏差値に換算すると、おおよそ偏差値55〜60前後に相当するという見方が一般的です。ただし、これはあくまでも目安であり、地域や学校によって受験者集団のレベルが異なるため、一概に断言することはできません。
一般論として、偏差値55〜60の高校は「中堅上位校」と呼ばれる層に当たります。進学実績では国公立大学への進学者も一定数おり、部活動や学校生活も充実している学校が多いといわれています。都市部では偏差値60前後から有名進学校の下限に差しかかるケースもあります。
また、内申点は都道府県によって入試への反映のさせ方が異なります。たとえば、内申点を当日の学力検査と同等またはそれ以上の比重で扱う都道府県もあれば、学力検査を中心に内申点を補足的に使う都道府県もあります。お子さんが受験する都道府県の入試制度を確認することが、何より重要なステップといえるでしょう。
内申点36でめざせる高校の目安
内申点36(45点満点)は、多くの都道府県において偏差値55〜60前後の高校を視野に入れられる水準です。ここでは、一般的な傾向をもとに志望校選びのイメージを整理してみましょう。
まず、内申点36前後で受験生が多く志望するのは、各都道府県の「中堅進学校」や「総合学科の上位校」といった層です。大学進学を見据えた普通科コース、あるいは特進クラスが設置されている高校もこの偏差値帯に含まれることが多いといわれています。
一方で、偏差値65以上の「難関進学校」や「特色ある進学重点校」をめざすのであれば、内申点は36よりさらに高い数字(40以上が目安になるケースが多いです)が必要になることもあります。また、偏差値50前後の「標準的な公立高校」であれば、内申点36は十分な余裕を持って出願できる可能性があるといえます。
ここで重要なのは「内申点だけで合否が決まるわけではない」という点です。文部科学省『学校基本調査』(2024年度)によれば、日本全国の高等学校数は約4,700校以上に上ります。これだけ多様な学校があるということは、それぞれの入試制度や選考基準も多岐にわたるということを意味しています。内申点と当日の学力試験の両輪をしっかり整えることが、志望校合格への王道といえます。
内申点を上げるために今できること
内申点36という数字を前にして「もっと上げたい」と感じている保護者の方やお子さんも多いのではないでしょうか。内申点を構成するのは「定期テストの成績」「提出物・宿題の提出状況」「授業態度・積極性」の3つが主な要素です。
特に意識したいのは、定期テストの点数だけでなく「学習への取り組み姿勢」が評価に影響するという点です。提出物を期限内に丁寧に仕上げること、授業中に発言する機会を積極的に作ること、こうした日常的な行動の積み重ねが内申点の底上げにつながる傾向があります。
また、内申点の評価は「絶対評価」で行われています。絶対評価とは、クラスの中の順位で評価するのではなく、国が定めた学習指導要領の達成度をもとに評価する方式です。つまり、周りの生徒と比べるのではなく、自分自身の達成度を高めることが直接内申点の向上につながります。
河合塾の公式情報(2024年)では、内申点の対策として「定期テストでの得点向上」「提出物の完成度を高める習慣づくり」「苦手科目の重点対策」が有効とされています(出典:河合塾 https://www.kawai-juku.ac.jp)。特に実技教科(音楽・美術・技術家庭・保健体育)は取り組み次第で大きく点数が伸びやすい科目として注目されることが多く、意識的に取り組んでみる価値があるでしょう。
まとめ
内申点36(45点満点)は、偏差値55〜60前後に相当する水準であり、中堅上位の高校を視野に入れられる十分な実力の目安といえます。ただし、内申点の扱い方や換算基準は都道府県ごとに異なるため、お子さんが住む地域の入試制度を必ず確認することが第一歩です。
志望校を絞り込む際には、内申点だけでなく当日の学力試験の対策も並行して進めることが大切です。内申点36をすでに持っているお子さんは、さらに学力試験の得点を高めることで、偏差値60以上の高校への合格可能性を広げられるケースもあります。まずは学校の先生や塾の先生に相談しながら、具体的な志望校リストを作成してみることをおすすめします。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/index.htm
https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/1267995.htm
https://www.kawai-juku.ac.jp
■ 参考情報
【プロ講師個別指導塾の合格GET】
https://gokakuget.com/
