「最近うちの子、急に素直になってきた気がする」と感じている保護者の方も、逆に「いったいいつになったら落ち着くのだろう」と途方に暮れている保護者の方も、どちらも多いのではないでしょうか。反抗期には「始まり」があるように、必ず「終わり」もあります。ただし、その時期や終わり方は子どもによって大きく異なります。今回は、反抗期が終わる時期の目安や、終わりのサイン、そして保護者の方が日々の関わりの中で意識しておきたいポイントを、できる限りわかりやすくお伝えしていきます。
そもそも反抗期とはどんな時期なのか
反抗期というと「子どもが親に口ごたえをする時期」というイメージを持たれる方が多いかもしれませんが、発達心理学的には単なる「反抗」ではなく、子どもが自分という存在を確立しようとする成長の過程として位置づけられています。
一般的に、反抗期には大きく2つの時期があるとされています。1つ目は2〜4歳ごろに訪れる「第一次反抗期」で、「自分でやりたい」という自我の芽生えが背景にあります。2つ目が、多くの保護者の方が頭を悩ませる「第二次反抗期」で、小学校高学年から高校生にかけての思春期に重なります。
第二次反抗期は、身体的な変化(いわゆる第二次性徴)とともに、心が大人に向かって急速に成長していく時期です。親への反発や言葉のぶつかり合い、無視や無言といった態度の変化は、子どもなりに「自分は自分だ」と主張しようとしているサインといえるでしょう。
文部科学省「学校基本調査」(令和5年度)によると、中学校・高校に在籍する生徒数はそれぞれ数百万人規模に上ります。つまり、反抗期の真っただ中にいる子どもたちが日本全国に非常に多く存在しているということです。反抗期は決して特別なことではなく、ごく自然な発達の一段階であることを、まず頭に置いておいていただければと思います。
反抗期が終わる時期の目安はいつごろか
「うちの子の反抗期はいつ終わるのか」は、保護者の方にとって切実な問いですよね。結論からいえば、明確に「何歳で終わる」とは言い切れません。ただ、一般的な傾向として参考になる情報はあります。
発達心理学の知見では、第二次反抗期は概ね中学生の時期(12〜15歳ごろ)にピークを迎え、高校生になるにつれて少しずつ落ち着いていくことが多いとされています。多くの場合、18〜20歳ごろには激しい反抗は和らいでいく傾向があるといわれています。ただし、これはあくまで傾向であり、個人差は非常に大きいといえます。
高校を卒業して進学・就職などで親元を離れることが、関係の変化のきっかけになるケースも少なくありません。文部科学省「学校基本調査」(令和5年度)によると、高校卒業後の大学等への進学率は約60.4%という傾向があり、多くのお子さんが18歳前後で生活環境に大きな変化を迎えます。この環境の変化が、親子関係の見直しにつながることも珍しくありません。
注意したいのは、反抗期が「終わった」かどうかは、はっきりとした区切りがあるわけではないという点です。気づいたら会話が増えていた、以前よりケンカが減った、といった形で自然に落ち着いていくケースが多いといえます。
反抗期が終わりに近づいているサインとは
では、「終わりが近い」と感じるのはどんなときでしょうか。具体的なサインをいくつかご紹介します。
1.会話のトーンが変わってくる
以前は何を言っても「うるさい」「別にいい」と跳ね返されていたのが、ふとしたときに普通の会話ができるようになってきたと感じる場面が増えてきます。食事中に自分から少し話しかけてくる、学校のことを話してくれるといった変化は、関係が和らいでいるサインのひとつかもしれません。
2.親に感謝や気遣いの言葉が出てくる
「ありがとう」「疲れてる?」など、これまであまり聞かなかった言葉が出てきたとしたら、お子さんが親を「対等な存在」として見始めている証拠かもしれません。これは、自分という存在をある程度確立できたからこそ生まれる余裕ともいえます。
3.感情のコントロールができるようになってくる
些細なことで爆発するような場面が減り、怒っても少し落ち着いてから話せるようになってきたと感じるなら、心の成熟が進んでいるといえるでしょう。
4.自分の将来について話し始める
進路や将来の仕事、やりたいことについて真剣に考え始める姿が見られたら、反抗のエネルギーが外の世界へと向き始めているサインといえます。自分の人生を自分で考え始めている成長の表れですから、ぜひ温かく耳を傾けてあげてください。
反抗期の終わりに向けて保護者ができること
反抗期を早く終わらせようとする働きかけは、残念ながら逆効果になりやすいといえます。「いつになったら普通になるの」と追い詰めるような言葉は、お子さんが「わかってもらえない」と感じる原因になりかねないからです。
では、保護者の方にできることは何でしょうか。
まず大切なのは、「待つ」ことです。反抗期はお子さんが内側でとても大きな変化を経験している時期です。その変化が落ち着くまでには、ある程度の時間がかかります。「早く終わってほしい」という気持ちはよく理解できますが、焦りは禁物です。
次に、「存在を否定しない」ことが重要です。行動や言葉には注意・指摘が必要な場面もありますが、お子さん自身の存在を否定するような言葉は避けることが大切です。「あなたがいてくれてよかった」「応援しているよ」という気持ちは、直接言葉にしなくても、日常の小さな関わりの中で伝えていくことができます。
また、親自身が「完璧に関わろう」としすぎないことも大切です。うまくいかない日があってもいいのです。お子さんだけでなく、保護者の方自身も誰かに話を聞いてもらえる環境があると、気持ちが楽になることがあります。スクールカウンセラーへの相談や、地域の子育て支援窓口を活用することも選択肢のひとつです。
まとめ
反抗期の終わりは「突然やってくる」というよりも、日々の小さな変化が積み重なって気づいたら落ち着いていた、というケースが多いといわれています。目安として高校生以降、18〜20歳にかけて落ち着いていく傾向があるものの、個人差が非常に大きいため、他の家庭と比べて一喜一憂する必要はありません。
今、反抗期のお子さんと毎日向き合っている保護者の方は、本当に大変な思いをされていることと思います。ただ、その葛藤の裏側には、お子さんが着実に成長しているという事実があります。終わりはきっと来ますから、完璧を求めすぎず、少し長い目で関わっていただければと思います。もし不安が大きいときは、学校の先生やスクールカウンセラーに話を聞いてもらうことも、ぜひ考えてみてください。
https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/1267995.htm
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/index.htm
■ 参考情報
【プロ講師個別指導塾の合格GET】
https://gokakuget.com/
