定時制高校のメリット|働きながら高卒資格を取れる学びの場

定時制高校のメリットとは?働きながら高卒資格を取れる多様な学びの場を解説します

「高校に進みたいけれど、フルタイムで仕事をしなければならない」「昼間の学校はどうしても難しい事情がある」——そんな保護者の方やお子さんに、ぜひ知っていただきたい選択肢があります。それが「定時制高校」です。全日制に比べて情報が少なく、なんとなく「特別な学校」というイメージを持たれがちですが、実はさまざまなメリットがある、とても魅力的な進路のひとつといえるでしょう。

目次

そもそも定時制高校とはどういう学校なのでしょうか

定時制高校とは、1948年に制度として設けられた夜間や昼間の授業を主体とする高等学校です。通常の全日制高校が1日に6〜7時間の授業を週5日受ける形をとるのに対し、定時制高校は1日4時間程度の授業を中心に構成されています。

「定時制」という言葉から、夜間の学校をイメージされる方が多いかもしれません。確かに夜間定時制が多くを占めますが、近年は昼間や夕方に授業を行う「昼間部」「夕方部」を設ける学校も増えています。つまり、生活スタイルに合わせた時間帯を選びやすくなってきているのです。

卒業に必要な年数は原則として4年間ですが、単位制を採用している定時制高校では3年間での卒業が可能なケースもあります。いずれにせよ卒業時には「高等学校卒業」の資格が得られるため、全日制高校と同等の学歴として扱われます。この点は、定時制高校を検討するうえで非常に重要なポイントです。

文部科学省『学校基本調査』(2023年度)によると、定時制高校は全国に約600校以上設置されており、都市部だけでなく地方にも幅広く存在します。進路の選択肢として、まず「自分の地域にどんな学校があるか」を調べてみることが最初のステップになるでしょう。

働きながら学べる——定時制高校最大のメリット

定時制高校の最大の特徴は、「働きながら学ぶことができる」という点です。授業時間が1日4時間前後に設定されているため、残りの時間をアルバイトや就労に充てることが可能です。経済的な事情から高校卒業後すぐに働かなければならない方にとっては、大きな助けになるといえるでしょう。

かつての定時制高校は、中学卒業後に就職した若者が夜間に通うことを想定していました。現在も「仕事と学業を両立したい」という方が在籍しているケースは多く、同じ境遇のクラスメートとともに学べる環境が整っています。

さらに近年注目されているのが、「働きながら通う」ケースだけではないという点です。不登校を経験したお子さんや、全日制高校での集団生活がストレスになった方が、自分のペースで学べる場として定時制高校を選ぶという傾向も見られるようになっています。授業時間が短く、毎日学校にいる時間が少ないことは、精神的な余裕を保ちやすいという観点からもメリットになるでしょう。また、学校に通う時間帯の選択肢が複数あることで、医療的なケアや家庭の事情を抱える方にとっても現実的な選択肢として検討しやすくなっています。

少人数・多様な仲間との関係が育つ環境

定時制高校のもうひとつの大きなメリットは、学ぶ仲間の多様性にあります。在籍している生徒の年齢層は10代から40代、50代以上まで幅広く、さまざまな経歴を持つ人と同じ教室で学ぶことになります。

全日制高校では同年代の生徒が中心であるのに対し、定時制高校では仕事の経験を持つ方、家庭の事情で一度学業を離れた方、転職を機に資格取得を目指す社会人など、多彩なバックグラウンドを持つ同級生と出会える可能性があります。こうした環境は、視野を広げ、社会性を育む場として機能することがあるといわれています。

また、1クラスあたりの人数が少ないことも多く、教員との距離が近い傾向にあります。大人数の中で埋もれてしまいがちなお子さんにとって、先生に質問しやすく、丁寧にサポートを受けやすい環境は、学習面での安心感につながるかもしれません。

朝日新聞の教育関連報道(2020年代以降の複数の報道事例)でも、社会人になってから定時制高校に通い直した方々の事例が取り上げられており、「学び直し」の場としての定時制高校が注目されていることが読み取れます。このような「第二の学びの機会」という視点からも、定時制高校の価値は再評価されているといってよいでしょう。

卒業後の進路——大学進学も十分に目指せます

「定時制高校を卒業しても、大学には進学できないのでは」という誤解を持つ保護者の方もいらっしゃいます。しかし、これは事実と異なります。定時制高校を卒業した場合も、大学入学共通テストを受験する資格を得られますし、大学・短期大学・専門学校への進学が可能です。

大学入試センターの公式情報(2024年度版)によれば、大学入学共通テストの受験資格は「高等学校若しくは中等教育学校を卒業した者、またはその見込みの者」と定められており、定時制高校の卒業生も同じ条件で受験できます。

もちろん、全日制高校に比べて進学指導の体制が手厚くない学校もあり得るため、大学進学を希望するお子さんは個別の学習サポートや塾の活用を検討されることが賢明でしょう。ただ、定時制に通いながら大学進学を実現した事例は数多く存在しており、「定時制だから大学には行けない」という考えは当てはまらないといえます。

また、就職においても、定時制高校の卒業資格は全日制高校と同等に扱われます。すでに仕事をしながら通っている方にとっては、「高卒」の資格を取得することで給与や待遇の改善につながるケースもあるとされており、働く意欲とともに学ぶ意義を感じやすい環境が整っているといえるでしょう。

まとめ

定時制高校は、「夜間に通う特別な学校」というイメージを超えて、多様なライフスタイルに対応できる学びの場として進化を続けています。働きながら通える柔軟さ、少人数で多様な仲間と学べる環境、そして全日制と同等の高卒資格——これらは、特定の事情を抱える方だけでなく、幅広い保護者の方やお子さんにとって魅力的な選択肢となりえます。

まずは文部科学省の初等中等教育に関するページや、各都道府県の教育委員会の情報をご確認いただき、お住まいの地域にどのような定時制高校があるかを調べてみてください。「自分に合った学び方」を選ぶことが、充実した高校生活への第一歩になるでしょう。

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/index.htm
https://www.dnc.ac.jp
https://www.asahi.com
https://www.e-stat.go.jp

■ 参考情報
【プロ講師個別指導塾の合格GET】
https://gokakuget.com/

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