小学4年生で起きる「勉強のつまずき」とは?よくある原因と対処法を解説します

小学4年生は、勉強の難しさが一段と増す時期だといわれています。「3年生まではそれほど苦労していなかったのに、4年生になってから急に成績が落ちた気がする」「子どもが算数を嫌いだと言い始めた」と感じている保護者の方は少なくないのではないでしょうか。

この時期は「9歳・10歳の壁」とも呼ばれており、学習内容が抽象的になるにつれて、理解できる子どもとつまずく子どもの差が開きやすくなるとされています。この記事では、小学4年生でよく見られるつまずきのポイントを教科別に整理し、保護者の方が家庭でできるサポートのヒントをお伝えします。

目次

「9歳・10歳の壁」とは何でしょうか

小学4年生の時期に学習面でつまずく子どもが増えることは、教育の現場でよく知られている傾向です。この現象は「9歳・10歳の壁」あるいは「小4の壁」とも呼ばれており、学習内容の質的な変化が背景にあると考えられています。

文部科学省が定める「小学校学習指導要領」(2017年告示、2020年度全面実施)によると、小学校の学習は学年が上がるにつれて段階的に高度化する設計になっています。3年生までは比較的具体的なものや身近な体験をもとに学べる内容が中心ですが、4年生以降は抽象的な概念や論理的な思考を必要とする内容が増えてくるとされています。

たとえば算数では「整数」「小数」「分数」といった数の概念がより複雑になり、国語では「筆者の意図を読み取る」「文章全体の構成を理解する」といった高度な読解力が求められるようになります。それまでは「覚えれば解ける」問題が多かったのが、「考えて理解しなければ解けない」問題の割合が増えてくるのがこの時期の特徴といえるでしょう。

また、お子さん自身の精神的な発達においても、この時期は自己評価が芽生え始め、「自分は勉強が苦手かもしれない」という意識が生まれやすくなるとも指摘されています。学習内容の難化と心理的な変化が重なりやすいこの時期は、保護者の方の関わり方がとくに大切になるかもしれません。

算数でつまずきやすいポイントはどこでしょうか

小学4年生の算数でつまずきが起きやすい単元として、一般的によく挙げられるのが「小数」「分数」「大きな数」「面積」などです。文部科学省「小学校学習指導要領」(2017年告示)では、4年生の算数において小数の加減計算や、分数の意味と表し方、そして億・兆といった大きな数の概念が新たに加わるとされています。

とりわけ「小数と分数」は、それまでの「整数」の感覚で考えようとするとつまずきやすい単元です。たとえば「0.1が10個で1になる」「2分の1と4分の2は同じ大きさ」といった概念は、視覚的・具体的なイメージを伴わないと理解が難しいとされています。

また「面積」は、「縦×横」という公式を覚えても、単位(平方センチメートルなど)の意味を理解していないと応用問題で混乱しやすい傾向があります。公式の暗記と概念の理解がセットになっていないと、少し問題の形が変わるだけで解けなくなってしまうことが多いといえるでしょう。

家庭でのサポートとしては、図や絵を使って視覚的に説明する方法が有効だとされています。小数を数直線上で表したり、分数を折り紙や図形で示したりすることで、抽象的な概念をより身近に感じやすくなるかもしれません。まず概念を「わかる」ことを優先し、計算の速さは後から身につくものと考えるとよいのではないでしょうか。

国語でつまずきやすいポイントはどこでしょうか

国語においては、4年生から「説明文(論説文)」の読解が本格的に始まることが、大きな転換点の一つとされています。物語文では登場人物の気持ちを追いかければよかったのが、説明文では「筆者が何を主張しているか」「その根拠はどこに書かれているか」を読み解く力が求められるようになります。

文部科学省「小学校学習指導要領」(2017年告示)でも、4年生の国語では「段落の中心となる語や文を見つけること」「文章全体の構成を捉えること」といった能力の習得が目標として掲げられています。これはそれまでの「文字を読んで内容を理解する」レベルから、「論理的に文章を分析する」レベルへのステップアップを意味しているといえるでしょう。

また、漢字の学習も4年生になると難度が上がります。文部科学省「小学校学習指導要領」(2017年告示)の別表に示された学年別配当漢字によると、4年生では202字が配当されており、3年生(200字)と同程度の字数ながら、画数が多く形が複雑なものが増えてくる傾向があります。書き順や部首の理解が不十分なまま進んでしまうと、後の学年でさらに困難を感じるようになることが多いとされています。

読解力を育てるためには、日常的に本を読む習慣を持つことが効果的だとされています。物語だけでなく、図鑑や新聞の子ども向けコーナーなど、説明的な文章に触れる機会を増やすことが、説明文読解の土台になるといわれています。

学習習慣の乱れもつまずきの一因になることがあります

勉強の内容面だけでなく、学習習慣そのものが崩れやすくなるのも小学4年生の特徴の一つです。放課後の過ごし方がより自分の裁量に任される時期になるとともに、友人関係や習い事との兼ね合いで、家庭学習の時間を確保しにくくなるケースも多いとされています。

国立教育政策研究所が発行する調査・研究資料においても、家庭学習の時間と学習の定着度には一定の関連があるという傾向が示されています(要確認:具体的な報告書名と発行年を明記してください)。毎日短時間でも継続して学習する習慣が、知識の積み上げに有効だとされているのはこのためです。

一般的に、小学生の家庭学習時間の目安として「学年×10分」という考え方が広く知られています(要確認:この目安の出典を明記してください)。4年生であれば1日約40分が一つの目安とされていますが、これはあくまで参考値であり、お子さんの状況に合わせて調整することが大切でしょう。

保護者の方ができるサポートとしては、学習する時間帯と場所を一定に保つことが有効だといわれています。毎日同じリズムで学習することで、勉強を「特別なこと」ではなく「日常の一部」として捉えやすくなるでしょう。また、お子さんが何を難しいと感じているかを会話の中で把握し、必要に応じて学校の先生や学習支援サービスに相談することも、選択肢の一つとして検討してみてください。

まとめ

小学4年生は、学習内容の抽象化・複雑化と精神的な成長が重なる、学習の大切な転換期です。算数では小数・分数・面積、国語では説明文の読解や漢字の難化など、つまずきやすいポイントが多く出てくる時期といえます。

大切なのは、お子さんが「わからない」と感じたときに早めに気づき、対処することです。文部科学省「小学校学習指導要領」(2017年告示)をもとに各学年の学習目標を確認しながら、どの単元に課題があるのかを把握することが第一歩になるでしょう。

一人で抱え込まず、担任の先生への相談や、必要であれば補習や学習塾の活用も検討してみてはいかがでしょうか。早期に対処することで、5年生・6年生でのさらなるつまずきを防ぐことにつながると考えられています。

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